暇人である。
昨晩トカイワインを一本開けたこともあってか、
遅めの朝を迎えた。
目覚めたのは大体8時半くらいだったか。
今日の天気が悪いこともあって活動をやめてしばし休憩。
浦沢直樹の『Monster』が気になり続きを読んだ。
ちょうど舞台が重なっているので本当に面白い。
日本で読むより現地で読んだほうが臨場感がある。
リアリティがあった。
林夫妻が出掛けたので自分も10時半ごろに一度駅へ行き、
クロアチアは首都ザグレブ行きの往復チケットを購入した。
なぜ往復チケットかというと、
ここハンガリーの鉄道のルールはちょっぴり変わっており、
片道より往復チケットの方が値段が安いという事実。
自分の計画ではどう考えても帰りのチケットは使わないが、
往復チケットを買わざるを得ない。
おもしろい国だ。
駅での用事も済んだので、一度宿に戻ることにした。
エレベーターで4階まであがり宿の玄関をくぐると、
ちょうど新たな男性旅行者が一人来ていた。
日本人で東京の学生さんだった。
頃合いも良かったのでその彼を誘い、
大学の食堂でお昼を頂くことにした。
博物館通りにあるエトヴェシュ・ロラーンド大学、
通称ELTEの人文学部にするっと2人で入った。
正門すぐの左にある建物がどうもあやしい。
中に入り、階段で地下に降りるとばっちり食堂があった。
学生料金で安くボリュームも合って大満足だった。
最も味についてはそれなりだが。
あえてハンガリーまで来学食を喰らうのが図として面白い。
ただそれだけだった。
目的は終わったので宿で『Monster』を読み切った。
完全に引きこもり状態だ。
いい加減また外に出たが、
向かった先はスーパーで、
またワインとそのおつまみを購入した。
スーパーを出ると、隣にパン屋のワゴンが停まっていた。
覗いてみると絵に描いたようなおばちゃんがおり、
ついつい話をして気分も良くなり、
彼女イチオシのチーズクロワッサンまで購入してしまった、
良い表情をしていた。
でも若いときはきっと美人だったんだろうなと思った。
実に適当な一日の最後は、
林夫婦が親子丼を作ってくれるではないか。
久しぶり、といってもベルリンで食べているが、
日本食を味わうことができた。
今日来た学生さんも含め、みんなで盛り上がり、
結局またもや酒が進みみんな饒舌になった。
ビールも空いてワインも空いた。
うまかった。
おばちゃんのクロワッサンもうまかった。
それにしても、
一体誰が『Monster』を持って来たのだろうか?