遂に、遂に到着ッ!
中国鉄路最西端ッ!!
カシュガルにッ!!!
タリム盆地西端、シルクロードにおける交通の要衝。
こんなキーワードだけで垂涎ものだ。
妄想族にはたまらない。
地図帳を開くだけでも脳内旅行できる土地。
なんとなく駱駝の隊商(キャラバン)が月の砂漠を移動してたり。
ってのはやっぱりザ妄想ワールドな訳で、
現実のカシュガルは結構開発されていた。
流石に町の中心には日干煉瓦と泥で構成された壁は見られず、
代わりにでかい毛沢東が例の如く右手を挙げ突っ立っていた。
毛沢東の向かい側は人民広場なるミニ天安門広場みたいな如何にもな感じ。
完全なる漢民族文化。
有名なヘイトカーフ・ジャーミー(エイティーガール寺院)も
真新しく改修されており広場周りは完全にテーマパーク状態。
それでも大通りを外れれば、
まだまだ旧市街と呼ばれるような所は残っており、
町の至る所でウイグル人達が、
ウイグルナンやベーグルを焼いていたり、
完全なる中央アジア文化圏がしっかりとそこにはあった。
職人たちもいっぱいいます。
でもあと10年もすればウルムチみたいになってしまうのかな。
そんなことを考えるとうら寂しい。
駅から市内に来るバスを降りると。
韓国人の女の子出会った。
彼女はこちらに道を尋ねてきた。
都合よくこちらが行くつもりのホテル、
旧ソ連領事館のあったセマン賓館へ歩いて向かった。
ここはロビーの価格表にこそ載っていないが、
20元で泊まれるドミトリーがある。
ガイドブックでは30元のドミが清潔だ、
という理由で勧めてくるが男は黙って20元部屋。
開きにくい扉を開けようとすると、
かわいいセマンの制服を纏った、
係りのウイグル人女性があけてくれた。
中は3つベッドがあり、
1つは先客がいるようで荷物が置いてあった。
荷物から日本人だということも分かった。
とにかく腹がすいていたので、
散歩がてらラグ麺を食いに出かけたが、
当たり前のようにその韓国人が着いて来るから少々困った。
何故か一緒に行動すること前提になっていたようだ。
それはさておき、その韓国人はカメラを3つも持ち歩いていた、
ペンタックスの一眼とキャノンのコンデジ、
それにトイカメラ。
もちろん交換レンズもあり。
普通に重いだろう。
そしておかしいのは自分は観光地に入場しないことが多々あり、
今回も3つほど入場料の発生するところに行き遠目でみて、
いずれも入らなかったがその子も一つも入らなかった。
こちらに合わせているのか?
まあ、無理に経済水準等がちがう人と、
旅行へ行くことになるとお互い嫌な思いをしてしまう。
合わせてくれるだけありがたいとは思った。
この子はたぶん旅行の時はいつもこうしているんだろう。
1人で旅には出るが、すぐに誰かにくっついていく。
そんな彼女は翌日別の韓国人グループに混じってさっさとカシュガルから南へ200km行ったところにあるカラクリ湖へ行ってしまった。
ある意味凄い。
バックパックの中にパジャマがあるのも凄い。