墨と玖#11 ピラミダスその2


サボテンを拝んだら、
いよいよラテンアメリカ最大の都市遺跡、
ティオティカワンへ。

バス停からは何も見えないが、
他の人が行く方へと歩を進めていく。

そうすると左手に何やら柱が。

よく見ると民族衣装を着た男が一人、二人、三人いるではないか。
何をしているのかは皆目見当がつかない。
日本のはしご乗りよろしくといったところだが、
それよりも高い、全く関係ないところで度肝を抜かれてしまった。
そしてピーピーと聞こえてくる笛の調べ。

謎です。

更に進んでいくとようやく入場ゲートが現れた。
日本の桜にしか見えない花が咲いていた。

手洗いだけ済ますと。
入場ゲートを潜るところで
入場料金の75ペソを支払った。
ビデオ撮影を希望する場合は別途45ペソが発生する。
スマートフォンなどの動画撮影は特に何も言われない。
ちなみにメキシコ人であれば日曜日は無料で入れるので、
できたら避けたほうが良い。

入場ゲート付近にはレストランや売店が併設されており、
入場をしてしまうとお土産屋さんはたくさんあるが
水等は販売していないので、
予めの購入をおすすめする。
メキシコシティのバスターミナルで
買っていくのもありだと思う。
更にここには、
日陰がほとんど無い上に広さもあり歩き廻ることになる。
帽子などの日除けは必須だ。

ティオティカワンはティオティカ文明の都市で、
紀元前後にできた都市だそうで、
350年〜650年ごろが最盛期だったようだ。
なぜ滅びたのかは全くの謎。
これほどの文明を有していたので、
内部抗争ではないかと言われている。
12世紀ごろにアステカ人たちが
この地に訪れたときには既に荒廃していたが、
あまりの建築技術の高さに
神が創った都市と思うほどだったらしい。
ティオティカワンという名前をつけたのも
アステカ人で意味はナワトル語で「神々の都市」だ。
なるほどそれは確かにそう思っても不思議ではない、
彼らからしても1000年程前に
このようなものが既に存在していたのだから
まさか人の手で行ったとはにわかに信じがたかったのであろう。

色々と壮大すぎて目眩を覚えるが、
カンカン照りの中、
まずは正面にあるケツァルコアトルの神殿へ向かった。

四方を城壁で囲まれており上から写真を撮った。
一辺約65m、高さ20mの大きさ。
建築様式はタルー・タブレロ様式で、
タルー(斜面部分)と
タブレロ(平坦部分)の組み合わせからなっている。

ケツァルコアトルとはナワトル語で、
ケツァル(鳥)+コアトル(蛇)の意であり、
文化神、農耕神として知られており、
そのような容姿でよく描かれる。
ちなみにナワトル語は今でも
150万人程いるナワ族の間で使われているそうだ。
ちゃんと国語とみなされているらしい。
すごいぞメキシコ。

そしてメガネをつけた意匠もあり、
こちらはトラロックという雨の女神で、
もともとは極彩色だったようで
かすかに色が残っているところが観られた。
そして風化による崩落防止の為
顎に金属の棒で支えが入っていた。

発掘調査のときには、
人身御供として生き埋めにされたであろう
後ろ手を縛られた人骨が137体見つかっており、
見つかっていないものも含めて200体程度はあると推測されている。
一緒に見つかった副葬品は豪華なもので
王権の軍事力を象徴する神殿ではないかと言われている。
他2つのピラミッドと違ってこいつだけレリーフが施されている。

一通りを観終えて要塞に登ると
野良犬が遠くの太陽のピラミッドを眺めていた。


左利き(酒飲み)で旅好きなアラサー男子。 猫好きのバイク乗り。 カワウ速報の由来はカワウソに似ている、 ということをきっかけにカワウソ推しになったからと、 単純にダジャレを使いたかったから。

1 Comment

  1. […] テオティワカン遺跡でも触れたケツァルコアトルの神殿。そのケツァルコアトルは神話では平和の神ともされており、人身御供、生贄文化を反対派であり、それがテスカトリポカという […]

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