文字通り死にそうな状態でクチャに到着。
まさに憔悴という言葉がぴったりだった。
とにかく風呂に入りたいと心底思う。
草臥れた。
そうしてとりあえず次の目的地への切符確保から始まった。
ウルムチから南西750kmにあるオアシスの町クチャ。
切符は順調に取れたのだがあいにく無座しかなかった。
駅員曰くここの駅は小さく始発はないのでいつ買ったって無座とのこと(涙)
とりあえずバスに乗り市内へ向かった。
がこのバスの遅いこと遅いこと、
原付にさえ抜かれていく惨めなバス。
そんなすっとろいバスが交通賓館にたどり着いた時、
自分は下車した。
すぐに胡散臭い男が目の前に現れた。
友達だと言う日本人が書いた手紙といって手帳を開いて見せてきた。
確かに日本人が書いたようではあった。
でもソイツが勧めてきたのは目の前にある交通賓館だった上に言い値が納得の30元だったのですぐに決めた。
そして実際その男はいい人で終わる。
宿に入るとロビーの椅子に日本人が座っていた。
チェックインを済ませてから隣に腰を下ろした。
喋りながらまったりと時間が流れていく。
彼はどうやら今日ここを発つらしい、
それなら今ある時間でと思い、
一緒に散歩した。
市場の方へてくてくと歩いていき、
なんとなくヨーグルトを食べ、
なんとなくアイスを食べる。
そして日はちっとも沈まない。
北京時間を無理やり通すことの矛盾。
ラグ麺を夕食で食べた後彼を送り出した。
色々貴重な話も聴け今後の予定も大分見えてきた。
旅行に出ると本当に面白い人に出会う。
そうしてシャワーを浴び洗濯物を洗って室内に干した。
相当に疲れが溜まっていたのか、シングルベッドに横たわると、
あっという間にというよりストンと夢の中に落ちた。